♪I Can Hear Music
フレディ・マーキュリーがQUEENの初期の頃、別名(ラリー・レノックス)で出した曲です。
翌日、わたしは休日だった。
ジェローデルは勤務のようで、猫を従えて出かけて行った。
子ども達は、わたしと一緒に居られるのが嬉しいらしく、
昨夜の一件は忘れたかのように、無邪気にじゃれ合っている。
ヨーダ先生とアナキン先生が来ると、
今日は珍しくレヴェがアナキン先生相手に稽古を始めた。
昨日のソワソン少尉との稽古で刺激を受けたようだ。
ヴィーは背丈の合うヨーダ先生相手に遊んでいる。
二人の先生に子供たちを任せると、わたしは少し独りになりたくなり、
庭園の奥へと入って行った。
今日はジェローデルが居ないので、チューバッカも付いて来ない。
樹々が花をつけ、春の訪れを告げていた。何時も人に囲まれていて、独りになれば少しは考えもまとまるかと思っていたが、
浮かんでくるのは・・・ただ一人、愛しいオトコの顔!
次に浮かんで来るのは・・・二人の子ども達。
突然、開けた所に出た。
離れの前だった。
サンルームにアンリ爺やがいつもと変わらず座っている。
吸い込まれるように入って、爺やの側に座った。
爺やは、相変わらず、ボケ〜と庭を見ている。
わたしが来たのが分かっているんだか、いないんだか?
そんな爺やを、相手にわたしは、思っている事を訥々と語り始めた。
どのくらいの時間話しただろうか?
顔を上げると、爺やがわたしの目を見て微笑みながら、
頭をポンポンと昔のようにした!
わたしは体の奥の方から、ほわん、と温かくなって来るのを感じた。
そして、手を腹に当てた。
とても温かかった!
「爺や!ありがとう!」と言い、わたしは来た道を戻って行った。
*************************
その晩から、ジャルジェ家では、全ての人が寝静まると、屋敷の中をコソコソと動き回る、
その家の六女の姿があった。
先ずは、スーツケースを集めた。
次に子ども達の今着る服、もう少し大きくなった時の服、おもちゃに学習用の本、リネン庫に入り、晒しと日本手拭いを持って来た。
しかし、考え直すと、使用人用のリネン庫に入りガサガサ探す。すると、良い感じにくたびれたオムツがいっぱいあった!これをゴッソリと持ち出す。ついでに見渡すと、産着や乳児服もあった!こちらもゴッソリ掴んで、自室に引き上げる。かなりの量になった。自分のものは最低限に抑える。
六女はウロウロしているのは自分一人だけと思っていたが、実はもう独りヨボヨボと、これまた大きな荷物を持ってウロウロしている姿があったのである!
その晩もオスカルは、二人の子どもに挟まれて、幸せな眠りについていた。
その時突然、懐かしい香りに包まれた。
目を開けると、愛しいオトコの顔が飛び込んでくる。
・・・え゛!・・・子ども達は?
・・・・アンドレ!犬は大丈夫だったか?
「犬なんか、いなかったぞ!子ども達はその辺で遊んでいるだろう!」
「何を言っているんだ!こんな夜中に・・・」
そっとベッドを抜け出して、居間兼ロンパールームの扉を少し開けて覗いてみた。
なんと!そこには天使のように白い夜着を着た子どもたちが、三頭のドーベルマンと一緒にふわりふわりと浮遊するように遊んでいた。
口元に人差し指を当てながら、アンドレを手招きする。
アンドレも部屋の中を見て、言葉をなくしている様だった。
「いい子に育ててくれて、ありがとう!」
アンドレが抱きしめてくれた。
そこまでは、子どもの良い父親だったが、手の早いこのオトコはすかさず、わたしの夜着を取り去った。
わたしは、やはりレヴェの育て方を真剣に考えなければならないと思った。
*************************
「今夜、来るとは思わなかった」
「おまえが中々連絡をくれないから、・・・しびれを切らして、・・・飛んできた」
「ふふふ( *´艸`)、タイミングが良いな!
わたしもそろそろ行動を起こそうと思っていたところだ!
ベッドの下を見てみろ!」
「なんだ?これは!スーツケースが、いっぱいあるぞ!」
「わたしたち母子の引っ越し荷物だ!」
「随分多いんじゃないか?」
「ん?二人の子どもとわたしの分と・・・」
わたしはアンドレの手を、わたしの腹に当てた。
「それから、・・・ここにいる、もう一人の・・・」
「え゛!もしかして・・・」
「ふふふ( *´艸`)、もしかしなくてもだ」
「それじゃあ?」
アンドレが、破顔した。
「ああ!明日の朝、移動する予定だ。」
「そうか・・・!」
「では・・・朝まで少し眠るとするか」
「ここも、この時間限りだからな。勿体ない、イチャイチャしよう!」
「なんなんだ!おまえは?
そんな事しか、考えられないのか?」
「オトコは死ぬまで『スケベ』だと、ジャポンのDJが言っていた。」
「大丈夫だ!明日からはずっと、いつでもイチャイチャ出来る。今は、寝ろ!」
「イヤ駄目だ!明日からは、子どもたちも同じ部屋だ。
今夜を逃して堪るものか!」
「おまえは、少しは妊婦をいたわろうと思わないのか?」
「あ゛!そうでした。(*_ _)すみません。寝ましょう。」
アンドレが後ろから抱いてくれた。
この体勢がわたしは好きだ。
わたしたちはつかの間の眠りについた。
*************************
レヴェとヴィーがこちらにやって来る。
相変わらず、天使のように可愛い。
今度は本当に天使のように羽をつけて、頭にきらきら光るモノがついている。
夢の中のようだ・・・アンドレが後ろから手を回して抱きしめてくれている。
レヴェが話し出した。
「ママン、アンドレ父さん、今までありがとう・・・。
ぼくたちの役目は終わったようだから、
もう天国の神様の所に戻らなくちゃならないんだ」
「何を言っているんだ?
レヴェ?
おまえたちは、いつまでもわたし達の息子だぞ」
「ううん、ママン、レヴェ兄ちゃんとぼくは、
ママンとアンドレが、幸せになる為に地上に送られて来たんだよ」
「簡単に説明すると『リボンの騎士』の『ティンク』ちゃんみたいなもの」
「そうなの、ママン、本当はもっと早く、
ぼくたちが小さい頃に神様の所に戻る予定だったのに、
ママンったら、
ものすご~~~~~~~く鈍感で、
ものすご~~~~~~~く天然だったから、
こんなに大きくなるまでこっちにいる事になっちゃったけど、もう大丈夫だよね!」
「それにね、ぼくも、
本当ならアンドレ父さんの子になる予定だったのに、
やっぱりママンが、
ものすご~~~~~~~く鈍感で、
ものすご~~~~~~~く天然だったから
違う父さんの子どもに変更になっちゃったんだよ!」
ヴィーが不平そうに訴えた。
「もう、ぼくたち行かなくちゃ!
今までありがとうね~
ママン、アンドレ父さん、幸せになってね~」
レヴェとヴィーの周りには、アナキン・スカイウォーカー、ヨーダ、オビワン・ケノービ、パドメ・アミダラそして、三頭のドーベルマンが居て、それが段々と影が薄くなり、消えてしまった。
*************************
・・・・・・・・・!!・・・・・・・・・
オスカルとアンドレが飛び起きた。
隣の、居間兼ロンパールームへと向かった。
しかし、そこはずっと前にオスカルが、見慣れていた普通の居間であった。
「オスカル!子ども部屋だ!」
子ども部屋になっていた部屋は、改装する前の、
以前、姉上たちが使っていて、今はもう物置になっている部屋だった。
すーーーーーっと風が吹いた。
突然、ジェローデルの声が響いた。
「アンドレ・グランディエ!
不敬罪、姦通罪、共謀罪で逮捕する!」
「何を言っているんだ!
フランスの経済の悪化はアンドレの責任じゃないぞ!
アンドレは、自分の家の外壁を貫通させただけだ。
それもわたしのシャワーの下水の為だ。
それに、アンドレは凶暴じゃないぞ!」
「申し立ては、近衛隊兵舎にておねがいします。
アンドレを連れていけ!」
数人の近衛兵がアンドレを取り囲み連れ去った。
オスカルは、ガウンと金髪をはためかせながら、玄関で地団駄を踏んだ!
アンドレが叫ぶ!
「オスカル!前が、・・・隠せ!丸見えだ!」
アンドレは、シャツとズボンを今回は身に着けていた。
ただし、裸足だった。
BGM Draw The Line
By Aerosmith
フレディ・マーキュリーがQUEENの初期の頃、別名(ラリー・レノックス)で出した曲です。
翌日、わたしは休日だった。
ジェローデルは勤務のようで、猫を従えて出かけて行った。
子ども達は、わたしと一緒に居られるのが嬉しいらしく、
昨夜の一件は忘れたかのように、無邪気にじゃれ合っている。
ヨーダ先生とアナキン先生が来ると、
今日は珍しくレヴェがアナキン先生相手に稽古を始めた。
昨日のソワソン少尉との稽古で刺激を受けたようだ。
ヴィーは背丈の合うヨーダ先生相手に遊んでいる。
二人の先生に子供たちを任せると、わたしは少し独りになりたくなり、
庭園の奥へと入って行った。
今日はジェローデルが居ないので、チューバッカも付いて来ない。
樹々が花をつけ、春の訪れを告げていた。何時も人に囲まれていて、独りになれば少しは考えもまとまるかと思っていたが、
浮かんでくるのは・・・ただ一人、愛しいオトコの顔!
次に浮かんで来るのは・・・二人の子ども達。
突然、開けた所に出た。
離れの前だった。
サンルームにアンリ爺やがいつもと変わらず座っている。
吸い込まれるように入って、爺やの側に座った。
爺やは、相変わらず、ボケ〜と庭を見ている。
わたしが来たのが分かっているんだか、いないんだか?
そんな爺やを、相手にわたしは、思っている事を訥々と語り始めた。
どのくらいの時間話しただろうか?
顔を上げると、爺やがわたしの目を見て微笑みながら、
頭をポンポンと昔のようにした!
わたしは体の奥の方から、ほわん、と温かくなって来るのを感じた。
そして、手を腹に当てた。
とても温かかった!
「爺や!ありがとう!」と言い、わたしは来た道を戻って行った。
*************************
その晩から、ジャルジェ家では、全ての人が寝静まると、屋敷の中をコソコソと動き回る、
その家の六女の姿があった。
先ずは、スーツケースを集めた。
次に子ども達の今着る服、もう少し大きくなった時の服、おもちゃに学習用の本、リネン庫に入り、晒しと日本手拭いを持って来た。
しかし、考え直すと、使用人用のリネン庫に入りガサガサ探す。すると、良い感じにくたびれたオムツがいっぱいあった!これをゴッソリと持ち出す。ついでに見渡すと、産着や乳児服もあった!こちらもゴッソリ掴んで、自室に引き上げる。かなりの量になった。自分のものは最低限に抑える。
六女はウロウロしているのは自分一人だけと思っていたが、実はもう独りヨボヨボと、これまた大きな荷物を持ってウロウロしている姿があったのである!
その晩もオスカルは、二人の子どもに挟まれて、幸せな眠りについていた。
その時突然、懐かしい香りに包まれた。
目を開けると、愛しいオトコの顔が飛び込んでくる。
・・・え゛!・・・子ども達は?
・・・・アンドレ!犬は大丈夫だったか?
「犬なんか、いなかったぞ!子ども達はその辺で遊んでいるだろう!」
「何を言っているんだ!こんな夜中に・・・」
そっとベッドを抜け出して、居間兼ロンパールームの扉を少し開けて覗いてみた。
なんと!そこには天使のように白い夜着を着た子どもたちが、三頭のドーベルマンと一緒にふわりふわりと浮遊するように遊んでいた。
口元に人差し指を当てながら、アンドレを手招きする。
アンドレも部屋の中を見て、言葉をなくしている様だった。
「いい子に育ててくれて、ありがとう!」
アンドレが抱きしめてくれた。
そこまでは、子どもの良い父親だったが、手の早いこのオトコはすかさず、わたしの夜着を取り去った。
わたしは、やはりレヴェの育て方を真剣に考えなければならないと思った。
*************************
「今夜、来るとは思わなかった」
「おまえが中々連絡をくれないから、・・・しびれを切らして、・・・飛んできた」
「ふふふ( *´艸`)、タイミングが良いな!
わたしもそろそろ行動を起こそうと思っていたところだ!
ベッドの下を見てみろ!」
「なんだ?これは!スーツケースが、いっぱいあるぞ!」
「わたしたち母子の引っ越し荷物だ!」
「随分多いんじゃないか?」
「ん?二人の子どもとわたしの分と・・・」
わたしはアンドレの手を、わたしの腹に当てた。
「それから、・・・ここにいる、もう一人の・・・」
「え゛!もしかして・・・」
「ふふふ( *´艸`)、もしかしなくてもだ」
「それじゃあ?」
アンドレが、破顔した。
「ああ!明日の朝、移動する予定だ。」
「そうか・・・!」
「では・・・朝まで少し眠るとするか」
「ここも、この時間限りだからな。勿体ない、イチャイチャしよう!」
「なんなんだ!おまえは?
そんな事しか、考えられないのか?」
「オトコは死ぬまで『スケベ』だと、ジャポンのDJが言っていた。」
「大丈夫だ!明日からはずっと、いつでもイチャイチャ出来る。今は、寝ろ!」
「イヤ駄目だ!明日からは、子どもたちも同じ部屋だ。
今夜を逃して堪るものか!」
「おまえは、少しは妊婦をいたわろうと思わないのか?」
「あ゛!そうでした。(*_ _)すみません。寝ましょう。」
アンドレが後ろから抱いてくれた。
この体勢がわたしは好きだ。
わたしたちはつかの間の眠りについた。
*************************
レヴェとヴィーがこちらにやって来る。
相変わらず、天使のように可愛い。
今度は本当に天使のように羽をつけて、頭にきらきら光るモノがついている。
夢の中のようだ・・・アンドレが後ろから手を回して抱きしめてくれている。
レヴェが話し出した。
「ママン、アンドレ父さん、今までありがとう・・・。
ぼくたちの役目は終わったようだから、
もう天国の神様の所に戻らなくちゃならないんだ」
「何を言っているんだ?
レヴェ?
おまえたちは、いつまでもわたし達の息子だぞ」
「ううん、ママン、レヴェ兄ちゃんとぼくは、
ママンとアンドレが、幸せになる為に地上に送られて来たんだよ」
「簡単に説明すると『リボンの騎士』の『ティンク』ちゃんみたいなもの」
「そうなの、ママン、本当はもっと早く、
ぼくたちが小さい頃に神様の所に戻る予定だったのに、
ママンったら、
ものすご~~~~~~~く鈍感で、
ものすご~~~~~~~く天然だったから、
こんなに大きくなるまでこっちにいる事になっちゃったけど、もう大丈夫だよね!」
「それにね、ぼくも、
本当ならアンドレ父さんの子になる予定だったのに、
やっぱりママンが、
ものすご~~~~~~~く鈍感で、
ものすご~~~~~~~く天然だったから
違う父さんの子どもに変更になっちゃったんだよ!」
ヴィーが不平そうに訴えた。
「もう、ぼくたち行かなくちゃ!
今までありがとうね~
ママン、アンドレ父さん、幸せになってね~」
レヴェとヴィーの周りには、アナキン・スカイウォーカー、ヨーダ、オビワン・ケノービ、パドメ・アミダラそして、三頭のドーベルマンが居て、それが段々と影が薄くなり、消えてしまった。
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・・・・・・・・・!!・・・・・・・・・
オスカルとアンドレが飛び起きた。
隣の、居間兼ロンパールームへと向かった。
しかし、そこはずっと前にオスカルが、見慣れていた普通の居間であった。
「オスカル!子ども部屋だ!」
子ども部屋になっていた部屋は、改装する前の、
以前、姉上たちが使っていて、今はもう物置になっている部屋だった。
すーーーーーっと風が吹いた。
突然、ジェローデルの声が響いた。
「アンドレ・グランディエ!
不敬罪、姦通罪、共謀罪で逮捕する!」
「何を言っているんだ!
フランスの経済の悪化はアンドレの責任じゃないぞ!
アンドレは、自分の家の外壁を貫通させただけだ。
それもわたしのシャワーの下水の為だ。
それに、アンドレは凶暴じゃないぞ!」
「申し立ては、近衛隊兵舎にておねがいします。
アンドレを連れていけ!」
数人の近衛兵がアンドレを取り囲み連れ去った。
オスカルは、ガウンと金髪をはためかせながら、玄関で地団駄を踏んだ!
アンドレが叫ぶ!
「オスカル!前が、・・・隠せ!丸見えだ!」
アンドレは、シャツとズボンを今回は身に着けていた。
ただし、裸足だった。
BGM Draw The Line
By Aerosmith
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